目標を失い遊びまくっていた中で掴んだ転機とは - 木村海仁

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今回は、自分で事業を立ち上げるなど、学生の域を超えて様々な領域で活躍している、関西学院大学の木村海仁君にお話を伺いました。現在は事業も軌道に乗り、自分の成し遂げたいことに向かって猛進している木村君ですが、やりたいこともなく時間を浪費していた時期もあったそうです。そういう彼がやりたいことを発見したきっかけ、行動を起こしていく原動力はどこにあったのか、実は意外なものが原動力になっていたりします。今何をしたいのかわからない方、やりたいことがないという方、その有り余るパワーをどこに向けるのか、ヒントが得られるかもしれません。


今取り組んでいること。

木村:大きく二つ取り組んでいることがあって、

一つはCours-prive(クープリヴェ)という学生団体を立ち上げ、個人事業として人材仲介に取り組んでいます。

合同説明会の企画・プロデュース、面接や学生集客の代行などなど採用に関わる幅広いコンサルをしています。また就活生に対しては、最近新たな取り組みとして、ラジオを始めたり、ブログを始めたり、就活に関するテーマに合わせて人事としての経験を話したりしています。

あとは、主に1、2回生の全く就活について考えたことがないような学生をターゲットにしたキャリアイベントを主催したりなどですかね。国内留学とか交流会とか!クープリヴェは大学の全学生を対象にしたトータルキャリアコーディネートなんですよね。同じような志を持った社会人や法人と提携して、大きな力として就活及びキャリア方面を揺るがすことを目的としています。


もう一つは、W2ソリューションというEC系のITベンチャーで、採用と営業に携わっています。

特に今は関西支社の立ち上げ責任を担っていて、再来年の4月の立ち上げに向けて1人で奮闘しています笑。


大学の悪しき風習を変えるために

木村:ふと思い立ったのは去年の6月で、大学生活を棒に振っている学生ってすごく多いなあと大学に入学したときから感じていたんですよね。

そう思いつつ、僕自身もずっと遊んできたんですけど、その遊びに4年間費やすのは浪費としか思えなくて、僕はそこから行動を変えてみたんですよね。クープリヴェを立ち上げて、社会人と関わって、自分でできる仕事を探し回ったりして。浪費していた時間がそこからすごく有意義なものになったんです。でも、実際みんながみんなそういうチャンスを手にできるわけではないと思っていて、どうしても今いる環境から抜け出せない人って多いと思うんですよね。そういう人に対して何らかのきっかけを提供できたらなあと思ってます。


大学の悪しき風習というか、大学に入ったら遊ぶものだって考えや、遊んでしまうって現象がどこから発生しているんだろうと考えたときに、高校から大学に移行する期間が問題なんじゃないかという結論に行き着いたです。大学のことをよく知らずに、偏差値だけで大学を見る傾向ってあるじゃないですか。やりたいこともなく偏差値だけで大学を選んで入学したら、遊んでしまうのもそりゃ当然だろうと。なので、高校生対象に大学の実状を伝えていけたら、今の悪しき風習って少しずつ良くなっていくんじゃないかと考えて、初めは母校に講演をしに行こうと立ち上げたのか、クープリヴェだったんです。でも、進学校なのでそんなことやってる暇はない、進学先が上であればそれでいい、と突き返されて、世の中そんなに簡単に変わらないんだということを実感しました笑。


そういう人達を動かすためには、自分が実績を積む必要があるなと考えて、まずは大学1、2回生対象にしようと考えたところ今のキャリア支援・就活支援の形となりました。

みんなと違うことをしていたい。

- 違和感を感じながら、行動を変えたり、環境を変えたりすることに対抗感や不安を覚える学生が多い中で、なぜ行動を変えることができたのか伺いました。

木村:これは、僕自身の元来の性格なのかなあと思っています。自分でも行動力はやばいと自負しているんですけど笑。

もともと、面白いものがあったらすぐに飛び込む、思い立ったらすぐに行動してしまう性格なので、自分の行動を変えたり、それまでとは違う環境に飛び込むことに抵抗は感じなかったんです。社会人や意識の高い学生が集まるようなところに顔を出していたら、一緒に何かしないか?とか、仕事やってよ!とか言ってくれる人がたまたまいて、それが今の事業につながった感じですかね。


僕のこの性格の背景には、人と違うことをしていたいという思いがあるんですよね。人と同じだと埋もれちゃう感覚がずっとあって、客観的に見て埋もれているって全然面白くないじゃないですか。自分の人生って一度きりなので、せっかくなら映画のストーリーみたいな人生にしたいんですよ!


木村:うちはすごく家庭環境に恵まれていたんですよね、すっごく貧乏だったんですけどやりたいことはなんでもやらせてくれる親で。スイミングなんて3週間でやめたし、始めては辞めて、始めては辞めて、が他にもたくさんあったんですけど、それでも僕がやりたいと言ったことのためにはなんとかお金を工面してくれました。親バカって表現が本当にぴったりな親で、一切の不満、不自由なく育ててもらったなと思います。そんなふうに色々やらせてもらっていたから、好奇心も旺盛で、自分はいろんなことができるって自信もありました。でも、家庭内ですごく満たされて生きてきた反面、外の環境ではそうではなかったんですよ。承認してもらえることが当たり前だったので、他の環境でも認めてもらいたい!と思ったことが人と違うことをして目立つ、注目を浴びるという行動に行き着いたんですね。


勉強だけ全然できない

現在学生とは思えない領域で活動をしている木村君ですが、実はその行動の起点になった「人と違うことをしていたい」という思いの背景には、ずっと抱えていたコンプレックスもあったそうです。


木村:基本的に何でもできたんですけど、勉強だけできないんですよ。それがずっとコンプレックスでした。

小学生のときは勉強面での差の開きってそんなになかったので、スポーツとか他のことができる自分は目立っていたんですけど、中学生になって勉強が本格化する時期にどんどんできなくなって、なんかやばいなと思い始めました。その後、なんとか県内屈指の進学校に進学出来たはいいものの、本当にきつかったですね。めちゃくちゃ厳しいんですよ。高1から夏休みなんかなくて、受験勉強をさせられていました。自分なりには頑張って、ずっと勉強していたんですけど、下から2番目とか3番目を行き来してました(笑)やってるのに全く成績が上がらないってジレンマに陥っていましたね。スポーツもできるし、文章書いたりとかも結構できるんですけど、それらって全く成績に繋がらないんじゃないですか。


だから自分みたいなタイプの人間は、世間一般には認められないんかなってずっと思っていました。なので、めちゃくちゃ勉強していたんですけど、このままじゃ自分は埋もれてしまう、みたいな感覚がずっとあって、補習をサボったり、テスト期間にカラオケ行ったり、みたいにちょっと変わったことをしてもがいてましたね。当然めちゃくちゃ怒られてましたけど笑。もちろん、面白いことをしていたいって思いがあったからでもあるんですけど。大学受験は、建築士になりたいと思って阪大を目指していました。私立の大学なんか行くわけないと思っていたんですけど、めちゃくちゃ勉強した結果阪大は落ちてしまって、もうその後は何も考えずにやけくそで進路選択しました。なので、入学するまで何を勉強する学部なのかすら知らなかったくらいでした。


何をしていいかわからなかった大学時代

木村:何も知らず、目的もなく大学に入学したのと、高校生活があんなだったので、冒頭でお話ししたように大学入学してからはめちゃくちゃ遊びました。サークル5個掛け持ちして、不眠不休で遊びまくって、お金もなくしたのか、落としたのか、使ったのかわからないくらいの使い方をしていました。で、とりあえず半年間そんな生活をした後、夏休みで少し友人との時間が途切れるじゃないですか、そこでふと我に帰ったんです。「あんなに勉強頑張ってた僕はどこに行ったんだろう」って。


あんなに頑張って大学入学したのに、何も生産していない今の自分は時間を無駄にしているとしか思えなくなって、そこから完全に切り替えました。でも何したらいいかわからなかったので、とりあえず資格取ろうと思ってその勉強を始めたんです。資格大全みたいなやつあるじゃないですか?あれを片っ端から全部取ってやろうと始めから順番に取り組みました。遊んでた時を今振り返ると、楽しいというよりも楽だったんだろうと思います。何も考えずに遊んでいると頑張らなくていいから。嫌なことも苦労もないですしね(笑)そうして半年間くらい資格の勉強をしまくったんですけど、そこでまた飽き性なのもあって立ち止まるんですよ。とりあえずやってみたはいいものの、これ何の意味があるんだろうと思い始めちゃって。


その後に目をつけたのがビジネスでした。確か、2年の6月くらいだったと思います。


誰でもキッカケ一つで変われるという気づき

ビジネスに目をつけたのは完全に思いつきだったという木村くんが、そこからどういう経緯で今のような思いのあるものに行き着いたのかを聞いてみました。

木村:最初にやってみたのは、居酒屋でした。完全にノリです笑。

友達と飲んでいるときにたまたまそういう話が出て、面白そうだなと。場所借りて、仕入れして、仕込みして、接客して、全部自分たちでやりました。その後にやってみたのは転売だったんですけど、安く仕入れて高く売るという構造を実践して、「バイトより稼げるやん、ラッキーラッキー」くらいの気持ちでした。


これも本質的には資格の勉強と変わらなくて、何やっていいかわからないからとりあえず目に付いたものに手を出してみただけだったんですよね。なので「何かやりたいことと違うな…面白くないな」って思ったんですよね。

その何か違うを言語化すると、おそらく自分はただお金を生み出すことがしたいわけじゃないのかもしれないと気付いたんですね。そういう思いを持ちながらその後就活を始め、就活での自分自身の変化が今の事業につながりました。


今は就活・採用に関する事業をやっていますけど、当時の僕は働くことに結構ネガティブなイメージを持っていたんです。

働くって、社会の駒となって嫌なことでもノーと言わずにやらないといけないんだろうなとか思っていたし、疲れて歩いてる人とか、電車でうなだれている人とかよく目にするじゃないですか、なのでそんなふうになるくらいなら就活はしなくていいかなと思っていました。

でも、たまたま誘われて参加した就活イベントで、すごくキラキラしていて、生き生きと働いている社会人の方と出会ったんです。マイナスイメージがすごく強かった自分もそういう社会人になりたいと思って就活をするようになったんですね。


そのときに、ネガティブなイメージを持っていた自分がポジティブなイメージを持つことができたのって、本当にきっかけ一つだったので、他の人も何かきっかけがあれば変わるんじゃないかって考えたんです。

その後順風満帆に進んだ事業

事業を立ち上げること自体、生半可な気持ちではできることではないですが、その後の事業拡大はさらに難易度の高いことだったはず。それを木村くんは「周囲のおかげ」とお話してくださいました。

木村:本当に周囲の助けでうまくいったという他ないですね。事業に関してアドバイスをいただける方がそばにいたりとか、取引先の企業さんや、僕が支援した学生さんも事あるごとに、僕のことを「やばいやつがいる」って宣伝してくれるんですよ(笑)

だから、それを聞いた他の企業さんから連絡が飛んできてお話しをしにいったり、何か一緒にしないかと持ちかけられたり。


僕は本当に何もしてなくて、ただただこういうことしたいですってひたすらプレゼンしていただけなんですけど、本当に周りが助けてくれました。高校時代にプライドとか捨て去ってきたので、自分の体裁とかを気にすることなく拙いなりにも伝えようともがけるっていうのは、僕の強みではあるのかなと思っています。

- 現在事業は順調に拡大しているそうで、就活という領域だけではなく小中高校生を対象とした学習塾とタッグを組み、事業立ち上げのきっかけにもなった「大学の実態を学生に伝えることで、学ぶ意味や明確なビジョンを持ってもらえるんじゃないか」という気づきに基づいた事業も展開していくそうです。最後に、木村君が今後の事業及びその先に見据えている未来について伺いました。

自分の団体の方は、大学を卒業したら代表は退いて、会長という立ち位置で組織を外部から見ていこうかなと思っています。時期代表はもう決まっていたりだとか、世代交代に向けての動きはあるんですけど、Cours-priveの立ち位置やビジョンは絶やさずにいたいので。

今後の未来について一つ取り上げるとすると、色んな人がいると思うんですけど、自分に真摯に向き合ってくださった人たちには一生価値提供していきたいと思っています。全ての人を幸せにすることは、難しいですけど、自分の周りの人には絶対に何らかの価値を提供し続けたいですね。

大きな事を成し遂げようとしている木村君の姿は、僕の想像とは少し異なるものでした。今回お話をして感じたのは、何か事を成すのに崇高な理由や原体験は必要ではない、きっかけ一つで人は大きく変わる可能性がある、ということです。過去何をしていいかわからなくなった彼が、今目標や夢を持って前進していることが何よりも証明していると思います。僕らは行動を変えたり、新たな環境に飛び込む時についつい理由や目的を求めがち。もちろんそれは重要なことですが、一方で、そんなものがなくてもとりあえず目の前に転がっている何かに飛びついてみるということもとても重要なことだと思います。そう考えると、一歩踏み出すハードル、ちょっと下がったんじゃないでしょうか。


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