突然海外の大学進学を決意した私の自分への期待の生み方 - 林恵理子

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なりたい姿や、ありたい自分があってもなかなかその姿に向かって頑張りきれない。また頑張りきれないから自分を認めることができない。そんな経験をしている人は多いのではないでしょうか。
私も実際にこういった経験をした一人です。今回は、自らのなりたい姿に向けて困難に立ち向かい進み続ける女性にお話を伺ってきました。
林恵理子(仮名)さんは現在はアメリカの大学に通い心理学を勉強する4年生です。
こう聞くと、日本の大学から留学中の学生と思うかもしれませんが、彼女の場合はそうではなく、大学から単身でアメリカの大学に進学する決意をしたという珍しい学生です。
今回の記事では、林さんが大学からアメリカの大学に通うと決断した経緯、また実際に珍しい選択をしてきた中での困難、そしてそれを乗り越えてきた中で感じていることについてお聞きしました。


転機となった中学時代の経験

どうしてそれまでは普通に日本の中学、高校に通うという進路を歩んでいたところから、アメリカの大学に進むことになったのですか。

林:私が大切にしている、自分自身が苦労を乗り越えて、自分の力で生きていけるようになりたいという想いに関係しています。この考えを持ったのは中学時代の経験が大きく関係しています。


実は中学生の初めのころは、周りの大人や社会に対して、かなり嫌悪感を感じて反抗的な態度ばかり取るような学生で、人生へのモチベーションのない自分でした。


当時所属していた部活のコーチと考えが合わなかったことがきっかけで、中1の冬に退部しました。そのころから「大人は自分の利益しか考えていない」と考えるようになり、社会に対して反抗心を抱くようになりました。


でも、その時の素行の悪さを見かねた母がとうとう中学二年生の時にキレたんです。その時に母から社会の厳しさと、謙虚な人間でいることの重要性を強く伝えられました。


そのときにはじめて、自分の人生について真剣に考えました。自分が幸せに生きるためには努力をしないといけない事と、今のままの自分ではまずいという事に気が付き、危機感を覚えました。

この時のお母様からの叱咤からどのように変化していったのでしょうか。

林:それまで一切勉強をしていなかったのですが、本気で勉強に取り組むようになりました。


結果、中2まで底辺近くだった学年順位は、中3で上位層にまで変化していました。そして努力の甲斐があって結果的に行きたかった高校に合格することができました。


中二の時からの変化は、厳しい社会を乗り越えていくという意識と、自分が努力をして良い方向に進むことが周りにとっても自分にとっても良いものであるという感覚を強く持つことにつながりました。


一言でいうなら、周りに反抗的で人生へのモチベーションのない自分から、謙虚で成長意欲の高い自分に変化できたきっかけです。

自らのキャリアに向き合い始めた

高校入学後も、彼女のこの考えは変わらず、高校一年生にもかかわらず、受験を強く意識して土日や時間のある時に図書館に勉強しにいって、予習・復習・宿題だけでなく習っていない範囲の勉強までしていたようです。
日本での受験に対して真摯に向き合ってきた林さん。どうして全く違う海外の大学進学が選択肢として上がってきたのでしょうか?

林:海外の同じ年の高校生が、勉強だけでなく音楽、スポーツ、ボランティア活動に同じくらい力を入れていました。


その姿をみて、自分とのギャップを強く感じました。「なんか私って受験勉強しかしてこなかったな」「勉強しかしてないってちっぽけだな」といった自分に対する虚無感や無力感を抱いて少し不安を覚えたのが記憶にあります。


ちょうどそのタイミングでたまたま日本で見たドキュメンタリーも大きな影響を受けました。


内容は、「日本の優良企業が海外の優秀な大学生を採用している」というものでした。留学から帰ってきてカルチャーショックを受けていたのでその事実は実感値がありました


私よりももっとリーダシップ、思考力、自信があって、地頭も良い彼らをみて、受験勉強しかしてない自分は彼らには到底かなわないし、これから重要になるのは学歴などの肩書じゃなくて実力なんだって思いました。


自分自身が日本で有名大学に行くことが大切だと考えて、受験勉強に120%を注いでいたからこそ、そもそもの大前提である日本での受験が最適な選択肢ではないのかもしれないと考え、不安を感じました。


そこからもう一度自分の将来について再度フラットに考えるようになりました。そこで考えたことはこれからはもっと先の読めない不確かな時代になるだろうという事、そんな世界では学歴などの肩書ではなく、自分の中に力をつけることが大事だということでした。

そしてそうなるためには、コンフォートゾーンをでて苦労することが有用だと考えました。


そして、

①ネイティブスピーカーであるアメリカ人にとってもハードな勉強環境

②生活の仕方さえわからない異国で友達や家族と離れて生活する困難な環境

であるアメリカの大学に進学すればコンフォートゾーンを出て、苦労乗り越えて成長する経験ができると考えたそうです。

こうしてアメリカの進学を視野に入れてからは順調に事は進んだのでしょうか?

林:当初は両親や学校の先生を含め、周りの人すべてに反対されました。


何と言っても英語ができない状態で日本の高校から直接、海外進学する先例はありませんでしたし、、母校の進学実績にあまり貢献できない選択肢だったので、理解を得られませんでした。


自分はどうしても叶えたいけど、誰からも支援されないという状況だったので、自分の気持ちが少しでも揺らいだ瞬間、この話はなくなると思っていました。


先例のない選択肢であることと、本当に私が成し遂げられるのかという疑問から、反対されているのだと考えました。

そのため、その不安を取り除けるように、オンライン、オフラインでたくさん情報を集めて、しっかりと説明できる状態をつくりました。


また、そのような一生懸命な姿勢を見せることで、本気度も伝わり、サポートしてもらえるのではないかと思っていました。実際に行動していく中で進学への思いの強さが伝わり応援してくれる人も増えていきました。

困難な状況でも自らに期待をかけ続ける

実際のところアメリカに進学後の生活はどうでしたか?

林:正直かなりきつかったです(笑)


やはり、現地に行ってみると英語ができない、友達もできない、慣れない地での初めての一人暮らしと本当に想像していた以上に困難が大きかったです。


もともと日本にいた時は実家暮らしだったのでそのギャップも大きかったですし、授業も真剣に聞いているのにほとんどわからないという状態で、毎日のように教授をオフィスアワーに訪問して質問をしに行っていました。


そんな感じで、ご飯・風呂・寝る以外はずっと勉強していましたが、それでも一向に結果が出ず、本当にしんどくて何度もめげそうになりました。


特にしんどかったのは、中学時代に母からの喝を受けてなりたい自分像がかなり強くなった。これまではその姿に向けて努力をして結果につながっていた。でもアメリカでは、どれだけ努力をしてもその自分の理想像になれないという状態が続いたんです。


それが本当にしんどかったです。一時期は自分が一番認めたくない海外進学という決断は間違いだったのかとかも考えてしまって。

一番認めたくないことまで考えてしまい、かなり自信を喪失していたと思うのですが、そこからどのようにこの苦境を乗り越えたのでしょうか?

林:やっぱり、アメリカに行くという他に例のない選択をしている分、日本から出る段階で多くの人から期待を受けたり、逆に反対を押し切ってそれでも行くと決断をしてきていたので、絶対に結果を残して帰るんだという想いは常に持っていました。


時々、折れそうになるんですがそこで負けて帰る自分にはなりたくないという感情と、ここで踏ん張らずに諦めてしまったら、これからの人生でなにか成し遂げたいことが出来ても、おなじように諦めてしまうんじゃないか、という不安も、頑張るモチベーションになっていました。


あとは「今、めっちゃつらいけどきっと今が最低だからこれからは上昇しかない」とか「意外と人生何とかなる」と自分に言い聞かせながら日々過ごしていましたね。半分洗脳して頑張るモチベーションを作っていました(笑)

大学からアメリカ進学と聞くとどこかキラキラしたエリートのようなイメージを持ってしまいがちですが、林さんはアメリカでボロボロになってもありたい姿に向けて戦い続ける強い女性でした。
林さんはどうしてしんどい中でも真摯に自分に向き合って、進み続けられるのでしょう?

林:私の場合は、すでにお話した中学時代の経験がすごく大きいんです。半分ぐれていたような状態で、大人や社会に対して嫌悪感を抱いて、なんのモチベーションもなく生きていた。


そんな状態から、一生懸命やることで大きく変化することができた。


その経験を通じて「本気になったらなんでもできる」「人は変われる」「出来ないことはなにもない」ということを学んでいると思います。だからこそなりたい自分があるなら、そこに向けて信じて進み続けられるのだと思います。


林さんのインタビューを通じて一貫して、感じたことは自分に対しての期待
普通できないとあきらめてしまいそうな状況であっても自分ならやれると常に自らに期待をかけ続ける姿勢でした。
今何かに対してコミットして結果が出ずにいる方、なかなかコミットしようとしてもコミットしきれず自分に不満を感じているという方もいるかと思います。そんな方にとってはこの自分への期待は大きなヒントになるかもしれません。


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